鍼灸師ってどんな仕事?向いてる人とは|お知らせ|北海道鍼灸専門学校

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鍼灸師ってどんな仕事?向いてる人とは

鍼灸師は鍼や灸を用いて身体のバランスを整え痛みや不調を改善する専門家です。「鍼灸師の仕事って、実際どんな感じなんだろう?」「どんな人が鍼灸師に向いているの?」そんな疑問をお持ちの人へ。鍼灸師の仕事内容や、鍼灸師に向いている人の特徴についてご紹介します。

鍼灸師を目指そうと思っている人や、興味のある人はぜひ参考にしてみてください!

鍼灸師ってどんな仕事?

鍼灸師は、鍼や灸を使って身体のツボを刺激し、自然治癒力を高める東洋医学に基づいた施術をします。

鍼灸灸治療の対象となる疾患の一例

【運動器系】首肩こり・腰痛・四肢の関節痛など

【消化器系】食欲不振・吐き気・便秘・下痢など

【呼吸器系】風邪・のどの痛み・鼻づまりなど

【婦人科系】生理痛・冷え・のぼせ・精神的不調・妊婦のつわりなど

【小児科系】イライラ・夜泣き・消化不良など

【その他】 自律神経の乱れ・不眠・アレルギー・皮膚トラブルなど

鍼灸治療の魅力

・運動器系の痛みだけでなく消化器系、呼吸器系、婦人科系などさまざまな症状に対応できる

・薬を使わない

・身体に気を遣う妊婦さんや赤ちゃん、そしてご高齢の方まで受けられる

・心身ともに深いリラックスを得ることができる

鍼灸治療は単に症状を改善するだけでなく、身体全体のバランスを整えて健康な状態へと導くことを目指します。

 

鍼灸師が治療の前にすること

鍼灸師は治療を行う前に「四診(ししん)」と呼ばれる診察法で患者さんの状態を把握し、証を立てます(「証を立てる」とは症状が現れた原因を探し治療方針をきめること)。

望診(ぼうしん)」歩き方や動作、顔色など患者さんの様子を観察する。

聞診(ぶんしん)」聴覚や嗅覚によって患者さんの声や臭いを観察する。

問診(もんしん)」現在の症状や生活環境についてお話を伺う。

切診(せっしん)」実際に患者さんに触れ、脈の状態を確認したりお腹を触診する。

望診でよみとれること

顔色:赤・白・黄色など、顔色のちがいで身体の熱の有無や血の不足などを判断します。

皮膚:肌の色・ツヤ・湿り気などから身体の状態や気血津液の流れを読み取ります。

:舌の色・形・苔(舌苔)の状態などから内臓の状態や身体全体のバランスを判断します。

動作:歩く様子や身体の動きで身体の柔軟性や痛みのある場所などを推測します。

切診、聞診でよみとれるもの

身体の状態を把握する

脈の状態からみるもの

・臓腑の働き

・気血津液(きけつしんえき:東洋医学でいう生命エネルギー)の流れ

・身体のバランス(陰陽・寒熱・虚実など)

これらを総合的に判断します。

治療法を選ぶための情報収集

脈診の結果に基づいてどのツボに鍼を刺すか、どの程度の強さで刺激を与えるかなどを決定します。

治療効果の確認

治療の前後で脈を比較することで治療の効果を確認することができます。施術を実際に行う前には鍼治療や灸治療を行う部位を患者さんと確認し、痛みや不安がないかを確認しながら施術を進めます。

 

次の章では、鍼治療と灸治療についてご紹介していきます。

鍼治療とは?

鍼治療ではステンレス製のとても細い鍼を身体のツボと呼ばれる場所に刺します。

この刺激によって、身体の血流が良くなり痛みやコリといった症状が改善されるだけでなく、自律神経のバランスを整えたり、免疫力を高めたりする効果も期待できます。

治療でよく使われる鍼の長さと太さ

・鍼の長さ 約15㎜~50㎜

・鍼の太さ直径 約0.10㎜~0.20㎜

多様な施術方法

単刺術:鍼を刺してすぐに抜くシンプルな方法です。

置鍼術:鍼を10分ほど刺したままにする方法で、リラックス効果を高められます。

電気鍼:鍼に微弱な電流を流す方法で、より鎮痛効果を期待することができます。

患者さんの症状や体質に合わせて、最適な方法が選択されます。

 

灸治療とは?

 灸治療は、ヨモギの葉を乾燥させて作る艾(もぐさ)を身体のツボの上で燃焼させる治療法です。もぐさの温かい刺激が心地良く、さまざまな効果をもたらします。

施術方法は大きく分けて2つあります。

直接灸:もぐさをツボの上に直接載せて火をつけます。ツボに直接もぐさを置くため、方法によってはチクッとした刺激を与えることもあります。

間接灸:もぐさの下にいろいろな隔物を置き、ツボに熱を近づけてあたためます。

間接灸に使われる主な灸

隔物に用いられるもの:しょうが・にんにく・塩・琵琶の葉など

もぐさを燃やした熱は、身体を温め血行を促進します。血行が良くなることで、身体の隅々まで酸素や栄養が行き渡り、身体の機能が活性化されます。

 

鍼灸治療の5つの効果

鍼灸治療は古くから伝わる東洋医学の治療法ですが、現代においてもその効果が注目されています。病気ではないけれど健康状態が崩れている状態を東洋医学では「未病」と呼び、病気になる前に未病を治すことを「未病治(みびょうち)」と言います。身体のバランスを整え、未病治を目指すことも鍼灸治療の目的の一つです。

効果①自然治癒力を高める

私たちの身体は、怪我や病気から回復するための素晴らしい能力を持っています。これを自然治癒力と言います。鍼灸治療は、この自然治癒力を最大限に引き出すことを目指します。

鍼や灸の刺激は身体の組織に変化を与え、それに対する反応として血行が促進されることにより組織の修復が促されます。また、代謝が活発になるため慢性的な疲労や冷え性などの改善にも繋がります。

効果②痛みを和らげる

鍼や灸の刺激によって体内で痛みの伝達を抑制する物質が分泌されるため、鍼灸治療は痛みを和らげる効果も高いのです。また、脳の神経伝達物質に影響を与えてリラックス効果をもたらしてくれるので痛みを感じにくくする効果もあります。

効果③自律神経を整える

自律神経は、私たちの身体の働きを無意識にコントロールしている神経系です。ストレスや不規則な生活によって、自律神経のバランスが崩れるとさまざまな不調が現れてしまいます。鍼灸治療は、そんな自律神経のバランスを整えて身体の機能を正常に戻す効果があります。

効果④免疫力を高める

鍼や灸の刺激は白血球などの免疫細胞を活性化し、身体の免疫力を高める効果も期待できます。

 

鍼灸師に向いている人ってどんな人?

鍼灸師は人々の健康をサポートするやりがいのある職業です。患者さんの不調を改善し笑顔を取り戻せた瞬間は、この仕事ならではの大きな喜びです。しかし、鍼灸師になるためには、単に東洋医学の知識や技術だけでなくさまざまな能力が求められます。鍼灸師に向いている人の特徴を2つご紹介します。

人と接することが好きな人

鍼灸師にとって患者さんと向き合って心を通わせるコミュニケーション能力は重要な要素です。鍼灸治療は、患者さん自身の治癒力を高めることを目指します。そのためには、患者さんがリラックスして治療を受けられる環境づくりが不可欠です。信頼関係を築き、患者さんの話をじっくり聞いてその人にとって最適な治療法を選ぶことで、以下のような結果に繋がります。

安心感を与える:患者さんは、自分の身体のことをよく知っている鍼灸師に安心感を覚え、治療に積極的に取り組むことができます。

正確な情報収集:患者さんの症状や生活習慣を詳しく聞き、治療方針を決める上で重要な情報を得ることができます。

治療効果を高める:患者さんの不安を取り除きリラックス効果を高めることで、治療の効果を高めることができます。

 

洞察力が優れている人

鍼灸師は、些細な変化にも気付ける洞察力が必要です。患者さんの中には、自分の症状を言葉でうまく説明できない方もいらっしゃいます。鍼灸師は患者さんの表情や動作、身体のバランスなどのさまざまなサインを読み取ることが大事です。「望診」「聞診」「問診」「切診」で患者さんの状態をしっかり把握し、患者さん自身も気付いていない変化にも早く気付くことで適切な治療を行うことができます。

 

まとめ

鍼灸師は、単に治療を行うだけでなく患者さんと深く関わる仕事です。人と話すことが好き・人の役に立ちたい・人々の健康に貢献したいという気持ちがあれば、鍼灸師はとてもやりがいのある仕事です。

独立開業できる資格ということもあり、自身が健康であれば長く続けられる仕事です。力仕事ではないので女性も、また年をとってからも体力に応じて培った技術と知識を活かし治療の現場に立つことができます。技術を向上させながら、また活躍の場を開拓しながらやりがいを感じて取り組める一生の仕事です。


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