鍼灸師になるには資格が必要?独学や通信教育でも取れる?
薬や手術を行わず身体のバランスを整え、身体が本来持っている治癒力を引き出す鍼灸師。将来的にも長く活躍することができる鍼灸師になるにはどうしたら良いのか「資格が必要なのか?」また「テキストを揃えて独学で資格は取得できるの?」「通信などで自分のペースで勉強したい!」と思っている方へ
この記事では、鍼灸師になるための資格の取得方法についてご紹介します。
鍼灸師になるために必要な資格とは?
鍼灸師になるためには「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格を取得することが必須です。国家資格は鍼灸治療を行う上で、その人が十分な知識と技術を持っていることを証明するものです。
独学や通信で資格は取れる?
鍼灸師の国家資格は独学や通信教育では取得できません。
働きながら資格取得を検討されている方なら独学や通学しなくても良い通信教育を希望されるかもしれませんが、安全かつ効果的な治療を行うために高度な専門知識と実技を通して身につける技術は不可欠なのです。
学校に通う必要があるの?
鍼灸師になるためには、厚生労働省や文部科学省が認定する鍼灸師養成施設(専門学校や鍼灸大学等)で3年以上学び、さらに国家試験に合格しなければなりません。また、中国など海外の鍼灸師免許や医師免許を持っていても日本で鍼灸治療を行うことはできません。
養成施設では、解剖学・生理学・病理学といった基礎医学から、東洋医学概論、経絡経穴概論といった専門科目まで幅広い分野を学びます。さらに、実技を通して鍼の刺し方や灸のすえ方などの技術を習得します。
なぜ資格が必要なのか?
鍼灸師の資格がなぜ必要なのか「医療行為であること」「ほかの医療行為との区別をするため」「社会的な信頼」の3つに分けてご説明します。
人の身体に直接働きかける医療行為だから
鍼灸治療は、鍼や灸を用いて人体の経絡やツボを刺激し身体のバランスを整える医療行為です。施術するには必要な知識と技術があります。
安全性の確保:鍼を刺す場所や深さ、灸の熱量などを誤ると、患者さんに大きな危害を及ぼす可能性があります。
効果的な治療:鍼灸治療の効果を最大限に引き出すためには、解剖学・生理学・病理学などの医学的な知識が不可欠です。
患者さんの安全を守る:鍼灸師は、患者さんの状態を正確に把握し、適切な治療を行う責任があります。
ほかの医療従事者との連携と区別
鍼灸治療は、他の医療行為と連携を図りながら行われることもありますが、医師やほかの医療従事者が行う医療行為と混同したり、越権(えっけん)行為をすることは法律で禁止されています。
主な決まりごと
法律の遵守:鍼灸師は、あはき法※をはじめとする関連法規を遵守し、その範囲内で活動しなければいけません。
他の医療従事者との連携:医師、看護師など、他の医療従事者と連携を図りながら患者さんの治療にあたることがあります。鍼灸師は自分の役割を明確に理解し、他の医療従事者と協力して患者さんの健康に貢献することが大切です。
※「あはき」=あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
社会的な信頼性の確保
鍼灸治療は古くから伝わる伝統的な医療法ですが、現代においてもその有効性が認められ、多くの患者さんに利用されています。
国家資格を持つことで得られる信頼
専門性の証明:「はり師」「きゅう師」専門的な知識と技術を有していることを社会に対して証明するものです。
信頼性の向上:国家資格であることによって鍼灸治療の質が担保されているため、社会全体の信頼性向上に繋がります。
職業としての安定:国家資格を持つことで、安定した職業として社会的地位を確立することができます。
鍼灸師の就職先
鍼灸師の大きな特徴は独立開業権があることです。多々ある医療系国家資格の中でも独立開業ができる資格は限られており、病院や治療院などでスタッフとして勤務する方法もありますが、自ら経営者となって鍼灸院を開業する方法もあります。また、出張専門で開業されるケースも増えています。
近年では多くの分野で鍼灸師の「身体の調子を整える」という施術に需要が高まっており、その活躍の場は多岐にわたっています。以下で鍼灸師の主な就職先をご紹介します。
鍼灸院・鍼灸整骨院
鍼灸師の最も一般的な就職先です。柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師と連携し、より幅広い治療を提供することもあります。
病院・クリニック
整形外科、リハビリテーション科などに勤務し、医師や看護師と連携して施術業務と機能回復訓練業務を行います。また、産婦人科では悪阻や不定愁訴の緩和の目的で取り入れられることもあります。チーム医療のためコミュニケーション能力や協調性が磨けるだけでなく多くの医療知識を学ぶことができるため、より一層専門性を高めることができます。
美容鍼灸サロン、エステサロン
美容効果の高い鍼灸治療は、美容業界からも注目されています。皮膚の血流を増加させ、表情筋のこりを取り、リフトアップ、むくみの改善、しわ、シミの改善が期待されます。
スポーツトレーナー・スポーツ施設
スポーツ選手のコンディショニングやケガのリハビリなど、スポーツ業界で活躍します。身体のバランスを整え、パフォーマンス向上に貢献できます。
レディース鍼灸(女性向け鍼灸院)
月経困難症、生理痛、不妊、更年期障害など女性固有の不快症状や体調不良に女性ホルモンや自律神経機能の変調、ストレスの関与が指摘されています。健康回復や健康維持には心身全体を整えることが重要です。鍼灸治療は局所の症状でも全身を整え心身を良い状態へ導きます。美容鍼灸と併せて、女性向けの総合的なケアを提供する鍼灸院も増えています。
介護福祉施設・リハビリテーションセンター
介護施設やリハビリテーションセンターでの勤務のほか、高齢者や要介護者など鍼灸院に通えない患者さんのための在宅ケアとして訪問治療の需要が高まっています。
鍼灸教育機関・医療系研究施設
鍼灸養成校の専任教員になるには、鍼灸師の国家資格取得後、あはき教員資格を取得(あはき教員養成課程を卒業した者)、または、鍼灸学修士を取得することが必要です。
鍼灸養成校で教員として後進を育成したり、医療系研究施設(大学等)で研究に携わったりすることもできます。
まとめ
独立開業できる資格ということもあり、自身が健康であれば長く続けられる仕事です。力仕事ではないので女性でも、また年をとってからも体力に応じて培った技術と勘を生かし治療の現場に立つことができます。技術を向上させながら、また活躍の場を開拓しながらやりがいを感じて取り組める、一生の仕事です。
そんな鍼灸師に「社会に出てから挑戦したくなった」という方は少なくありません。働きながら資格取得を目指そうとしたとき「通信制はあるのか」」「独学でも国家試験に合格できれば良いのか」と考えるかもしれませんが、専門的な知識と技術を習得し国家試験の受験資格を得るためには3年以上、専門学校または大学に通わなければなりません。
資格取得について、また鍼灸師の仕事について理解を深めることはできたでしょうか?
ご自身の将来の目標に向かって一歩踏み出しましょう!
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