宏樹 さん
10歳のときに武道の世界へ。「ニンジャHIROKI」として“ヌンチャク無形無限流”を立ち上げる。修行の末に “活法”こそが自身の武道の完成と知るに至る。武道に影響を与えた『黄帝内経』を始めとする中国医学本や日本に伝わり誕生した日本伝統鍼灸にたどり着き、鍼灸師となる。
武道修行から会得した
経絡の読みと意念を
日本鍼灸医学に取り入れたスタイル
40年の武道人生のなかで私を一番苦しめたものは腰痛でした。どんなに身体を鍛えても忘れたころにまた再発、それを何度も繰り返してきました。ふと見渡すとまわりも腰痛持ちの方だらけ。そこで幼き頃から修行してきた武道に救いを求め、編み出したのが武道理論による“こしらく体操”です。
スポーツクラブなどでの指導やメディアで取り上げていただいたこともあり、「こしらく体操」は中高年女性の皆さまから大変厚い支持をいただきました。こうしたことをきっかけに“相手を生かす技“、すなわち“活法”こそが自身の武道の完成と知るに至りました。そしてたどり着いた先が武道に影響を与えた二千年前の『黄帝内経』をはじめとする中国医学本であり、それらが日本に伝わり誕生した日本伝統鍼灸です。こうしたご縁から鍼灸師を目指しました。
私の治療の考え方は40年間の武道修行から会得した経絡の読みと意念を東洋医学の基本である「陰陽五行論」に落とし込んでいく独自のスタイルで、一度の治療で治すことを理想に取り組んでいます。来院される方の症状はさまざまですが、長年続いている慢性的な痛みを抱えている方を治療によって救えたとき、お顔も心もお疲れの方を癒せたときはとてもうれしいです。必要とされ生きる毎日、患者さんから気づきとお礼をいただく日々に感謝しています。
北海道鍼灸では、北海道に鍼灸文化を根付かせた北海道鍼灸師会の先生方をはじめ、教員の先生方、卒業生の先生方から親身な指導をいただきました。おかげさまで現在、迷いなく鍼灸の道を歩んでおります。また、“陰陽論”の考えから、陰のすばらしき治癒力をもつ女性鍼灸師育成にも貢献したいと考え、母校の特別講義や卒後研修にも協力をさせていただいています。
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