東洋医学とは?
東洋医学って、どんなもの?
はじめに
最近、テレビや雑誌などでも注目されている「東洋医学」。
もとは中国発祥の伝統医学であり、日本に伝わって鍼灸医学や漢方医学として発展した医学のことを指します。 東洋医学の根本的な考え方は心身のバランスを整えて、健康を維持するというもの。ライフスタイルが多様化し、不調の原因も多様化している現代において人それぞれの体質を見極めて対処するという、とても理にかなった考え方なのです。
また、日本人の体質やライフスタイルに合った東洋医学は病気の治療にとどまらず、美容やスポーツといった分野でも重宝されています。時代に即した医学であること。
日本人に適応した医学であること。その両方から、今後ますます東洋医学への注目は高まり、鍼灸師の活躍が期待されることでしょう。その奥深い世界に、ぜひあなたも触れてみてください。
3つのキーワード「陰陽」・「五行」・「気血津液」が基本
その原型は中国で生まれた伝統医学であり、現在は鍼灸や漢方などいくつかの医学に発展した東洋医学。自然界のあらゆるものをその特徴を元に分類し、それぞれの関係性に基づいて状態を知ることを基本にしています。
それらがバランスを崩した時に不調が生まれるため、一部をみるのではなく全体をみることで原因を究明します。その関係性を理解するために重要となるのは、3つのキーワードです。
陰陽とは?
全てのものが「陰」と「陽」の2つの性質で構成されるという考え方。
陽の属性は明るく活動的で温かく、陰の属性は暗く静かで冷たいのが特徴です。
昼夜で例えると、昼が「陽」。夜が「陰」。陰陽は対になっていて常にバランスを取りながら存在し、その本質を示したものが太極図です。
五行とは?
自然界のあらゆるものを「木・火・土・金・水」という5つの基本的要素に分けたものが「五行」です。それぞれが特徴となる性質を持ち、相互に助け合う「相生」関係にあるとともに、抑制し合う「相克」の関係でもあります。図のように影響し合うものです。
気血津液とは?
人間の身体を維持している3つの要素。「気」とは常に変化し、目に見えないエネルギーのこと、「血」は血液のように全身に栄養を与える物質、「津液」はリンパ液や涙・汗といった体液を指します。いずれかが不足してバランスが崩れると、心身のバランスに影響します。